実験報告

ステラミニトマトの腐敗実験

ステラミニトマトの腐敗実験20167

今回の実験は、河野農園圃場内で、雨よけハウス内と露地栽培のステラミニトマトを

2016710日に採取し、浄水につけました。

ステラミニトマト腐敗実験開始

713日いずれもトマトが中で実割れし、エキス分が流れ出します。 それが、発酵して行きます。ステラミニ腐敗実験13日

721日夏の縁側に出しておりますから、発酵の進むのが早く、すでに露地栽培の物は安定状態に入りました。最右端が、昨年12月に腐敗実験した聖護院大根ですが、発酵もとまっており安定状態に入って外部環境の変化を受けません。

ステラミニ21日

731日最左端の雨除けハウス栽培の物も幾分澄んできました。全て発酵臭です。

ステラミニ31日

  • 2016.08.02
  • 20:16

聖護院大根の腐敗実験

     腐敗実験レポート(聖護院大根の事例)

腐敗実験レポート(聖護院大根の事例)

 当実験は、木村秋則先生がお米についてされ、彼のプレゼンテーションや著作の中で紹介されております。「自然栽培のお米は発酵して行きます。慣行栽培や有機栽培のお米は腐敗して行きます。ただ、不思議なことに、JAS有機栽培米の方が、通常の慣行栽培米よりも早く腐敗していき、汚れ方もひどいのです。」と指摘されておられます。彼はその原因として有機栽培に使われる牛糞・鶏糞が、窒素の投入量コントロールが難しく、窒素過多を招き結果として腐敗を促進しているのではないかと指摘されておられます。

 ただ私の見解はどうもそれだけではないような気がします。これは、日本のプロとして知られた有機栽培農家(彼のお米のkgあたり価格は1500円です。) が指摘されていることでもあるのですが、日本の酪農業は、密飼による不健康な状態により多量の抗生物質等を与えている。その乳牛が出した牛糞にも薬剤が混入しているのではないか。そのために健康な菌が入り込めず、作物が即腐敗に至るのではないかと思っております。

彼が肥料に使う牛糞は、薬剤投与されていない、自然の牧草で飼われている乳牛のものに

限っているとのことです。

 (最近は牛乳が体に悪いとの指摘が増えておりますが、一つには、こういう不健康な飼育により生まれた食品を食べてゆくことが原因なのではないでしょうか?

牛乳や肉を取るとがんの進行が速いので、がん治療の現場医療においても、牛乳や肉の摂取を控えるように指示されるお医者様が増えております。)

 木村秋則氏は、「自然には無駄がない。自然のものは腐らない、発酵するか枯れて行く」と言われております。実際に、私どもが、虫に食われて売り物にならなくなった作物を集積しておきますと、いつまでも腐らずに次第にしぼんでいきます。更に見て行くとその廃棄作物を下からコガネムシの幼虫が食べていっております。これを見て、どうも先生の言は本当らしく「自然の物には無駄がないらしい。」と実感致しました。

そこで、自分ところの野菜ではどのようになるのか、聖護院大根を対象に実験してみたものです。

 対象  

イ)綾部農業大学校にて栽培されているものを購入しました。

農業大学校に栽培履歴を確認したところ、農薬を減じた慣行農法でした。

土も、我々の粘土質とは異なり、綾部には珍しい黒ぼく土を使用、最高の条件で栽培しておられました。

ロ)当農園の無農薬・無肥料栽培ものを使用しました。

方法  同一部位をカットし、

a) 清潔なビンに入れ、浄水を満たして、陽の当たる縁側に置く

b) プラスチックの容器にいれそのまま放置

2通りで実験しました。

2015123

  開始時点の写真

聖護院大根実験開始時写真

    綾部農大:大きくしっかりしたものです。

         おそらく専門農園であれば11500円でも販売できる

みずみずしく立派なものでした。

    河野農園:小さいですがしっかりしています。

 2016111日 実験終了 

聖護院実験終了 

     a)開封して、においをかぐと

      イ)綾部農大:腐敗臭

       ロ)河野農園:漬物のにおい  発酵が進んだものと思われます

     b)目視ですが

       イ)綾部農大:枯れていきますが、

途中経過を見て行きますと

保水能力が高いようで、時間がかかっております

       ロ)河野農園:早く枯れて行きます

どうも植物も人間も同じではないか?

高齢者介護で、延命治療し経管栄養などを行った体は

保水性が高いように思います。

自然老衰死は、枯れて行くように亡くなられると

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」(中村仁一著)に

記載されておりました。

  • 2016.08.02
  • 18:53

苗用の土作り

河野農園では、お野菜もお米も苗作りから始まります。

種を播く土も無農薬・無肥料のそれぞれの畑や田の土を使います。

粘土質の土塊をこぶし大まで崩して乾かし

何回も木槌で砕いてふるいながら「土」を取って行きます。

お野菜用の畑の土は5mm以下、お米用の田の土は3mm以下までふるいます。

土埃がひどいので防塵マスクを着用します。

こうして作った土に,培土やくん炭を混ぜた土に種を播くのです。


 

足かけ3年の基盤整備工事

 

2017年から新規に農地を借り入れしましたが、

 

残念ながら湿田で排水性も湛水性も乏しい状態のモノでした。

 

大型機械を入れても緩くて収穫を放棄するような田んぼで、私どもの持つ小さいトラクターを入れますと、泥にはまって出られなくなってしまう様な地盤の緩い土地でした。

 

給排水の配管位置がわからない。

 

あるいは機能していない。

 

法面が崩落している、漏水が著しい。

 

地面の傾斜が偏っているなど等の問題から、すぐに作付けできるような土地ではありませんでした。

 

そのため、夏場の晴れ間などを使い、こつこつと排水管の再敷設、

 

外溝の掘削、崩落法面の補修などをして、ようやく湿田を畑の圃場として利用できる形に整えました。

 

 

 

はじめはバックホーを入れるのもお腹をすってアームで移動しなければ動けないような場所でしたが、

 

少しずつ排水性を良くしながら、

 

時間と労力をかけて利用できるように改善しました。

 

 

 

中山間部の農地は大体みな同じような状態ではないでしょうか。

 

大規模な圃場整備をしてから当地では40年が経過し、

 

大規模化、機械化などの取り組みなどがあったそうですが、

 

大きい田んぼでもせいぜい23反で、のり面が高く、平野部で見られる畔を乗り越えての

 

圃場の移動などが無理な場所が多いため、農機の移動も、畦畔の草刈りの労力も平地とは全く違います。

 

そんな山間部ですが、

 

地道にコツコツと取り組んでおります。

BEFORE

工事前

 AFTER

工事後

種取り用ハウスの完成

 

18年末から新規圃場の基盤工事と並行して進めていたのが種採りハウスの建設です。

 

山が近く、周辺からの受粉の可能性も少ない場所ではあるものの、水はけの悪い死地を改良しての建設です。

 

もともと地下水位が高い場所でしたが、畝を高く盛ることで野菜が問題なく育つことは確認できていましたので、土台を作りその上に土を盛り、畝を立ててからの、建設基準の作成。

 建設開始

基盤工事に注力していたため、19年から骨格の建設をはじめました。アーチパイプを配置し、背骨となる直管を5本固定しましたが、やはり地盤が緩いため、場所により水引線より5cm沈むという状態に。

 骨格

アーチの穴に小石など詰め込んで固定してはいましたが、建設を進めて鉄管の骨がそれぞれ組み合わさると重さもそれなりになります。勝手に沈みます。

 

ということで丸太を切って下鉄管と地面の間にかませてジャッキアップ。これで下がりすぎることはなくなりました。一通りの骨組みを組むのは終えて、19年の秋に聖護院蕪の種を撒き、骨組みだけのハウス内で栽培開始です。

 聖護院蕪

20年の1月に入り妻面の建設も終えて、本格的にビニールや防虫ネットの展張となるのですが、綾部では3月に岸焼という川岸や農道・畔などの冬の枯れ草を焼き払う行事があります。

 

山が近いので結構な法面があり、毎年焼くのですが、ビニールハウスにとっては火の粉が飛んで触れると穴の原因になります。今年は雨のため中止になりましたが、当日の天気によるので、中止か岸焼が終わるまでビニールは張れませんでした。そうこうしているうちに無事に育った聖護院蕪は花芽を伸ばし始めます。あまり大きいとは言えませんが霜にも虫にも負けなかった、形の良いものを残して間引き、選抜をします。

 

1月には防虫ネットを張り、岸焼中止後に天井ビニールを張り、急ピッチでハウス外観を建設。無事開花までには扉もついて建設が終わりました。今は開花してくる菜花にひたすら受粉作業をしています。

完成 

今年から夏野菜の一部も植え付けをし、交雑の心配が低いものを種採りしていく予定です。

 

  



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店長ご挨拶

綾部市に移り住んではや6年、木村秋則式自然栽培に学び、無肥料・無農薬での栽培を行っております。
4年間土作りに取組み、まだまだ田んぼの土ですが、そんな中で頑張って根を張り、一生懸命育ったお野菜をご提供しております。
永続可能で環境負荷の低い自然栽培で育った、自然の深い味わいと、変化をお楽しみ頂ければ、幸いです。
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